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August 17, 2008

Γレベルってどんなレベル?(ギリシャ語検定)-つづき

■ギリシャ劇の楽しみ方

Γレベルってどんなレベル?(ギリシャ語検定)で、今年の旅行での経験とヨーロッパ共通参照枠(CEFR)についてお話ししましたが、今度は完全に趣味のお話。ギリシャ劇を見に行くとき、どの程度聞き取れているのか? ということを書こうと思います。が、お察しの通り、ほとんど聞き取れておりません。(^-^;)

古代劇ばかり見に行くのは単純にそれが好きだということと、ストーリーが予習できるから、という理由があります。ギリシャ悲劇、ギリシャ喜劇は日本語で翻訳が出ていますので、初めての作品を見るときは前もって日本語訳を読んでいきます(行きの飛行機の中の時間つぶしにちょうどいいです)。
はじめは本当に何を言っているのか分からないのですが、ストーリーを知っていれば、登場人物の出入りでだいたいどのあたりをやっているのかは察しがつきます。
最初のうちは、固有名詞を聞き取るのが楽しくて仕方ありませんでした。ギリシャでは古代劇も現代ギリシャ語で上演されていますので、固有名詞が現代ギリシャ語式に格変化するのが面白いです。オレステス、メネラオスが呼格(呼びかけ)で「オレスティ」「メネラエ」となったり、父上、母上が「パテラ」「ミテラ」、息子よ、が「イエ・ム!」となって聞こえてくるだけでもわくわくしていました。

今でもあまりその頃から進歩してません。でも、今年は少しだけですが、台詞が「かたまりで」聞こえる箇所があって嬉しかったです。
喜劇『鳥』では、次々にやってくる訪問者に

「君はだが何者だね。」
Ποιός είσαι 'σύ;

と聞くところが何箇所か出てくるのですぐ分かります。
それから、『鳥』の中では女神イリスの登場シーンが、短い台詞のやりとりなので分かりやすくて好きなところです。

「名前はなんという、客船かそれとも下賤の者か。」
「すみやかなイリスじゃ。」
「パラロスかサラミニアか。」
「それがなんとした。」

Και το όνομά σου; Καράβι είσαι η καπέλο;
Η Ίριδα η γρήγορη. Η αγγελιοφόρος.
Σαλαμινία η Πάραλος;
Γιατί αυτό;

また、鳥の王ヤツガシラの台詞が、ギリシャ語ではとてもシンプルな表現になるのが面白かったです。

「わしを尋ねとるのはどの仁たちじゃな。」
Ποιοί 'ναι αυτοί που με ζητούν;

同じような場面で、『フェニキアの女たち』でクレオンに呼び出されたテイレシアスの台詞も分かりやすくなっていたので、聞き取ることができました。

「やれやれ、やっと着いた。何の用でわしを急に召されたのかな、クレオン殿。」
Ωραία, φτάσαμε. Γιατί με θέλεις, Κρέοντα, και τόσο βιαστικά;

また、ギリシャ悲劇ではプロローグでこれまでのいきさつや登場人物のつながりを長台詞で語ることが多いのですが、意外とこれが文章としては単純なので、聞き取りやすいということが分かりました。同じく『フェニキアの女たち』では、こう言っています。

「やがてカドモスはキュプリスの娘ハルモニアをめとり、ポリュドロスをもうけました。その子がラブダコスで、またその子がライオスということです。」

Την Αρμονία παντρεύτηκε της Κύπριδας την κόρη κι από το γάμο βλάστησε ο Πολύδωρος κι απ' τον Πλύδωρον ο Λάβδακος κι από τον Λάβδακον ο Λάιος γεννιέται.

上演のプログラムを買うと台本が収録されていることがあるのですが、今回は『フェニキアの女たち』がそうでした。気になった箇所の台詞をパラパラと確認してみるのが、すごく楽しいです!
また、ギリシャでは古典作品が古典ギリシャ語と現代ギリシャ語の対訳で出版されているので、少しずつ買い足したりしています。

『バッコスの信女』では、薄いパンフレット程度しかなく上演台本は確認できませんが、対訳本と見てきた芝居とで、細かい表現の違いが確認できたのでこれまた嬉しかったです。

「まずお前のその美しい髪を切り落してやろう。」
「この髪は神聖なもの、私は神のためにこの髪を伸ばしているのです。」

という箇所ですが、対訳本では

Τα γυναικία σου μαλλιά θα κόψω πρώτα.
Είναι ιερά. Για το θεό τα μεγαλώνω.

となっているところ、全部は覚え切れませんでしたが上演では、

Πρώτα απ' όλα... (何よりもまず…)
Είναι αφιέρωμα αυτά τα μαλλιά... (この髪は神への奉げもの…)

という表現になっていました。

話がだいぶマニアックになってしまってすみません。
でもここに書いたように、少しでも台詞が聞き取れると、そりゃもう嬉しくて仕方がなくて。逆に喜劇では、たぶんアドリブで可笑しなことを言っているんじゃないかという箇所で、ギリシャ人がいっせいに笑っているときに笑えない。これが悔しくて悔しくて…。
いつか喜劇で笑えるようになるぞ、という遠い目標を掲げながら、細々と勉強を続けているのです。
劇場通いもまだまだやめられそうにありません。

[参考文献]
 『ギリシア悲劇IV エウリピデス(下)』 ちくま文庫 1996年 第三刷
 『ギリシア喜劇II アリストパネス(下)』 ちくま文庫 1986年
 Ευριπίδης, Βάκχαι, Επικαιρότητα, 1997
 Αριστοφάνης, 'Ορνιθες, Επικαιρότητα, 1994
 Αμφι-Θέατρο, Φοίνισσες, 2008

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