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January 06, 2007

9. "Thesmophoriazusae" 女だけの祭

7月22日(土)の日記です。

ひとまずナフプリオのホテルにチェックインして、夕方からエピダウロスへ芝居を見るために出かけました。
ナフプリオからなら、車で30~40分で行けます。

この日の出し物はアリストファネスの喜劇、『女だけの祭』。

アリストファネス
 http://ja.wikipedia.org/wiki/アリストパネス
Thesmophoriazusae (Hellenic Festival)
 http://www.hellenicfestival.gr/site/events/event_en.php?evNo=993

ギリシャ国立劇場のツアートラックが停まってました。

真ん中に見えるボックスがチケット売り場、左手はスナック売り場です。

国立劇場が上演する日は客入りがいいようです。
開演は午後9時から。陽の落ちるのが遅いので、まだ明るいうちから続々と人が集まっています。

開演前に、屋台のホットドックとコーラで腹ごしらえ。ここのホットドックは、正直あんまり美味しくありません…。
以前は、安く軽食の取れるオープンカフェが出ていたのですが、なくなってしまったようです。

劇場へ向かう道の途中に、この日の舞台装置の模型が出ていました。

中央に平台がある程度のシンプルな舞台。後ろには中古車が並べられています。

こちらが本物の舞台。
中古車が乗っている部分の下には古代の遺構があるのですが、上演時に傷つけないよう、保護される形になってるようです。

座席の最上段まで満席!

劇場入り口は、俳優が舞台へ出入りするのと共通になっています。
出入りのときに、俳優たちが使う小道具なども間近で見られちゃいます。

さて、この辺で少し『女だけの祭』についてご紹介します。

[あらすじ]
古代ギリシャで女だけが参加できる祭、「テスモフォリア祭」で、重大な決定が下されようとしています。悲劇作家エウリピデスをこらしめてやろうという企みです。というのも、彼の書く劇の中では、女性は悪知恵が働き、災いの元になるものとして、あまりいい書き方をされていなかったからです。
エウリピデスはなんとかこの会議に、自分に有利な発言をしてくれる人を送り込もうとします。女しか潜りこめないので、当時流行の劇作家アガトンに、女装して祭に行ってくれないかと頼みますが、すげなく断られてしまいます。アガトンは当時、少し女っぽいということで知られていたようです。
仕方なく、エウリピデスの親戚の男、ムネシコロスが女装して潜入することになりました。ムネシコロスは女だけの会議で弁舌を振るいますが、男であることがばれて拘束されてしまいます。彼を助けるために、あの手この手を試みるエウリピデス。最後は女たちと和解し、ムネシコロスを見張る巡警をうまく騙しての大団円。

下の写真はカーテンコールの様子。
一番左が、女の下着をつけたムネシコロス。中央、蝶の羽(本人曰く、新作の舞台衣装)を付けたアガトンさん、もちろん男性。その手前、スーツの男がエウリピデス、その隣はスキュティア(スキタイ)人の巡警。後ろの白い衣装をつけた背の高い女性はコロスの一人ですが、スカートの中にスティルツという竹馬を履いています。大道芸やサーカスなどで使われる道具です。

ギリシャ喜劇らしくあからさまな下ネタあり、会議といいつつ酒袋を持ち込んで飲もうとする女性たち、外国人なのでギリシャ語に訛りがあるという設定のスキュティア人など、とても楽しい舞台でした。この作品ではエウリピデスの悲劇がパロディとして使われているのが特徴で、『パラメデス』(現存しない)、『ヘレネ』、『アンドロメダ』(現存しない)の登場人物になりきり、「私を助け出して!」と叫ぶムネシコロスと、救出に失敗するエウリピデスが可笑しかったです。
初演された時代、古代の人々は元ネタになった悲劇も良く知っていたはずなので、余計に面白かったでしょうねぇ。今で言うなら、大ヒットドラマをバラエティ番組でパロディ化するようなものでしょうか。

『ヘレネ』のパロディでは、ムネシコロスは「Miss Troy」と書いたたすきをかけて登場。ヘレネはトロイ戦争で有名な女性ですからね。出てきたとたんに、客席のあちこちから
「Miss Troy!?」
「Miss Troy だって…」
という笑いが漏れてました。結婚してるから Miss じゃないしぃー、そもそもトロイじゃなくてスパルタの王妃なのでは? なんてツッコミは無用。たぶんミス・コンテストのイメージなんでしょうね。

[おまけ]
終演後、駐車場に引き上げてくる途中に、次週公演の広告が出ていました。『タウリスのイフィゲニア』です。しかもライトアップ。2002年から毎年エピダウロスで観劇していますが、こんなの初めて見ました。
すごいなぁ。エピダウロスも広告ってのをやるようになったんですね。

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